過度平衡
半減期 T1 (壊変定数 λ1)の核種1 が放射性壊変して生成する核種2 が放射性でさらに半減期 T2 (壊変定数 λ2)で壊変して核種3 となる時。
核種1 から核種2 を分離してからの時間 t により、核種1 の原子数 N1 と 核種2 の原子数 N2 は次のようになる。
dN1/dt = -(N1λ1)
dN2/dt = λ1N1 – λ2N2・・・N2 の時間変化は親核種の壊変速度と娘核種の壊変速度の差である。tmax となるのは dN^2/dt = 0 の時で娘核種生成速度 = 娘核種壊変速度
分離時の t = 0 において N1 = N1^0、N2 = 0 とするとその後の原子数は
N1 = N1^0 exp(-λ1 t)
N2 = λ1/(λ2-λ1) × N1^0(exp(-λ1t) – exp(-λ2t)) となり、それぞれの放射能 A1とA2 は、λ1N1^0 = A1^0として
A1 = A1^0 exp(-λ1t)
A2 = λ2/(λ2-λ1) × A1^0(exp(-λ1t) – exp(-λ2t)) と示される。
また、tmax の後以下の関係が成り立つ。
N2/N1 = λ1/(λ2-λ1)
A2/A1 = (N2λ2)/(N1λ1) = 1 + (N2λ1)/(N1λ1) = 1 + N2/N1 となり、A2/A1 > 1 となり、tmax 後は A2 > A1 となる。
ここで 140Ba(12.8日) → 140La(1.68日) → 140Ce(安定)の場合を考える。
① 分離精製した 140Ba を放置すると 140La の放射能が最大となるまでに、140La と 140Ba の放射能の和に極大が現れる。
② 分離精製した 140Ba を放置すると、140La の放射能が最大となるとき、140La と 140Ba の放射能は等しくなる。
③ 分離精製した 140Ba を放置すると、140La の放射能は最大になった後、次第に半減期 12.8 日で減衰する。
④ 140Ba,140La,140Ce の原子数の総和は一定である。
過度平衡で成り立つ式・・・N2/N1 = λ1/(λ2-λ1) = T2/(T2-T1)。また A2/A1 = λ2/(λ2-λ1) = T2/(T1-T2)
永続平衡で成り立つ式・・・N2/N1 = λ1/λ2。
また下記のサイトに私がまとめた資料を示しております。