加速器の印加電圧問題
電子をコッククロフト・ワルトン型加速器で加速するとき、電子速度が光速の半分になるように加速するために必要な印加電圧[kV]を求めよ。
解答
電子の速度は光の速度に比べて無視できない値であるため、相対性理論を考える。運動エネルギー E = [(mc^2)/(√1-(v/c)^2)] – mc^2
本題よりv = c/2 より E = [(mc^2)/(√1-(1/4))] – mc^2 = [(2mc^2)/√3] – mc^2 = [(2/√3) – 1 ] × mc^2 = 0.156 × 0.511 = 79.7 keV となる。
E = eV より 79.7 = 1 × V V = 79.7 kV
検出器による散乱γ線の影響の例題
鉄製の遮蔽箱内でGe検出器で使用して137Cs(γ線エネルギー662keV)を測定した。遮蔽箱による散乱γ線の影響がエネルギースペクトル上で最も顕著に現れるエネルギー範囲を求めよ。
解答
通常、検出器は遮蔽箱の中央に位置し、γ線は検出器のごく近くに置かれる。662keVγ線では電子対生成は生じない。したがって最も顕著に現れるのは、線源から放出されたγ線が遮蔽箱に入射し、 約180度の角度でコンプトン散乱されて検出器に入ってくる影響である。
散乱光子エネルギー hν = = (hν0)/[1 + ((hν0)/m0c^2) × (1 – cosθ)] より
hν = (0.662)/[1 + (0.662/0.51) × 2] ≒ 0.18
散乱角度が180°より小さい場合は180keVより大きくなるので180keV以上に現れる。
問題 吸収線量を求める
314 MeV のβ線点線源を40秒間取り扱うとき、指先の皮膚の吸収線量[mGy]を求めよ。ただし線源と指先の距離は10cmで、このβ線の皮膚での平均質量阻止能は2.0 MeV・cm^2/g とする。
解答
まずはこのβ線のフルエンス率を求める。
フルエンス率Φ = (314 × 10^6)/(4π × 10^2) = 2.5 × 10^5 cm^(-2)・s^(-1)
平均質量阻止能2.0 MeV・cm^2/g であるから40秒間の吸収線量は
D = 2.5 × 10^5 × 2.0 × 40 = 2.0 × 10^7 MeV/g
求めるのは吸収線量(mGy)なので
2.0 × 10^7 × 10^6 × 1.6 × 10^(-19) = 3.2 × 10^(-3) Gy
したがって 3.2 mGy となる。
また下記のサイトに私がまとめた資料を示しております。