壊変について

137Cs は代表的な核分裂生成物の1つである。下図の 0 keVのレベルは 137Ba の基底状態を示すが、137Cs は 9 割以上の確率で励起状態のエネルギー準位に壊変する。図中の IT は核異性体転移を示し、137mBa は半減期約 2.6 m で基底状態へと到達する。この際に 662 keV のγ線を放出する場合と、γ線を放出する代わりにこのエネルギーを軌道電子に与える場合がある。 後者は内部転換と呼ばれる。0.25 GBq の 137Cs 点線源から 0.5 m 離れた点における 662 keV のγ線の空気に対する吸収線量率を求める。γ線放出に対する電子の放出比(内部転換係数)が 0.11 であるとすると、線源から毎秒放出されるγ線の数は 2.1 × 10^8 s^(-1) である。散乱や減弱を無視すれば、線源から 0.5 m 離れた点におけるエネルギーフルエンス率は 0.662 × 2.11 × 10^8 × 1/(4π×0.5^2) = 4.47 × 10^7 MeV/m^2・s である。空気の線エネルギー吸収係数と密度をそれぞれ 3.8 × 10^(-3) m^(-1)、1.3 kg/m^3 であるとするならば電子平衡が成立するならば求める値は 4.47 × 10^7 × 3.8 × 10^(-3) × 1/1.3 × 10^6 × 1.6 × 10^(-19) × 60 × 60 = 1.31 × 10^5 MeV/kg・sとなる。

また下記のサイトに私がまとめた資料を示しております。

第1種放射線取扱主任者まとめ集

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