過去問と解説を日々更新していきたいと思います。まずおすすめの勉強方法

① まず物理、化学、生物の基本的な単語の定義は覚えておく必要がある。

② 過去問を解きまくる。過去問こそ最大の教科書である。直近の過去5年分は解かずに置いておき、模擬試験形式できちんと解けるように残しておく。

③ 解いた問題は自分のノートに書いてまとめると良い。問題を解いてノートにそれをまとめることで、間違えたとき見直しがしやすく、より覚えがよくなります。

④ 物・化・生の問題は最初解かずに過去5年以上の問題を全て写し、それを自分の教科書として覚える方が良い。

⑤ 管理・計測(実務)も同じことが言える。最初写すのはものすごく大変だが、参考書にも載っていないようなことが書かれているため勉強の効率は逆にいいと考える。

⑥ 法令に関しては私がまとめた資料を覚えていただくと7割の問題は解けると思 う。残りの3割は問題を解いていきながら徐々に覚えていく方が望ましい。また法令を覚えるの は試験の3~4ヵ月前でいいかと思います。やってないと忘れるため。

下記のサイトに私がまとめた資料を示しております。

第1種放射線取扱主任者まとめ集

下の解説は一部なのでまとめたものが欲しい方は上記サイトまで。

問1

次の標識化合物のうち、試験管内で合成されるタンパク質定量に最も適切なものの組み合わせはどれか。

A [3H]ウリジン

B [14C]チミジン

C [14C]グリシン

D [35S]メチオニン

1 AとB 2 AとC 3 BとC 4 BとD 5 CとD

解答 標識化合物の種類を下図に示す。下の表より解答は 5 となる。

標的核 アミノ酸の種類 核種
DNA チミジン 3H
デオキシリボヌクレオチド 32P
ヨードデオキシウリジン 125I
RNA ウリジン 3H
タンパク質 グリシン 3H、14C
メチオニン 35S
ヒスチジン 3H
脳、がん細胞 グルコース 14C

問2

X線照射による酵素の不活化に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A 水溶液中で間接作用に関するのは主にHラジカルである。

B 水溶液中で直接作用により不活化される酵素の数は濃度と無関係である。

C 水溶液中で直接作用により不活化される比率は濃度が増加すると上昇する。

D 乾燥系にすると間接作用は起こりにくい。

1 ACDのみ 2 ABのみ 3 BCのみ 4 Dのみ 5 ABCDすべて

解答

直接作用とはDNAを構成する原子に起きた電離・励起が直接DNA損傷を引き起こす。
直接作用により不活化される酵素の数は濃度に比例するが、不活化される比率は濃度には依存しない。
間接作用とは生体の水分子が電離・励起され、その結果生じたフリーラジカル(主にOHラジカル)が間接的にDNA損傷を引き起こす。
低LET放射線の場合、DNA損傷の多くは間接作用によって引き起こされる。
したがって解答は 4 となる。

問3

放射線の間接作用に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A 細胞膜に起こった損傷がDNAに損傷を与える現象を指す。

B 凍結細胞を照射した場合に生物作用が軽減されるのは、間接作用の抑制による。

C ラジカルスカベンジャーをあらかじめ添加しておくことにより生物作用が軽減されるのは、
間接作用の抑制による。

D 高LET放射線では、直接作用の割合の方が多くなる。

1 AとB 2 AとC 3 BとC 4 BとD 5 CとD

解答

間接作用の修飾要因には、希釈効果、酸素効果、保護効果、温度効果がある。
① 希釈効果とは、溶液を照射する場合に溶液の濃度が低いほうが高いときよりも溶質に対する放射線の影響の割合が大きくなる。
② 酸素効果とは、組織内の酸素分圧が放射線効果に影響を与えることをいい、酸素存在下での放射線効果は、無酸素下での放射線効果に比べて大きい。これは、酸素分子が電子親和性が大きく、電子を取り込んでスーパーオキシドという反応に富むラジカルを産生するためである。同じ生物効果を得るのに必要な無酸素下での線量と酸素存在下での線量の比を酸素増感比(OER)という。
酸素増感比 = 無酸素下である効果を得るのに必要な線量/酸素存在下で同じ効果を得るのに必要な線量
OERは酸素分圧の上昇に連れて大きくなるが、酸素分圧が20mmHgを超えるとほぼ一定となる。低LET放射線では2.5~3程度であるが高LET放射線では酸素効果は小さい。
③ 保護効果とは、ラジカルと反応しやすい物質が照射時に存在すれば、生じたラジカルは除去されるので、放射線の効果は減少する。このような働きをもつ物質を放射線防護剤といいSH化合物(システイン、システアミン、グルタチオン、シスタミン)やOH基(アルコールグリセリン、ポリエチレングリコール)なども保護効果を持つラジカルスカベンジャーである。
④ 温度効果とは温度が低下した状態では放射線効果が減少することをいう。このような効果がある。

前の問題の解説を踏まえて解答は 3 となる。

問4

放射線によるDNA損傷とその修復に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A 細胞のDNA損傷修復能は組織により異なる。

B 放射線による特異的なDNA損傷は存在しない。

C X線とγ線では、DNA損傷の種類が異なる。

D DNA損傷修復能に性別による違いは認められない。

1 ABCのみ 2 ABDのみ 3 ACDのみ 4 BCDのみ 5 ABCDのみ

解答

A 細胞のDNA損傷修復能は組織により異なる・・・細胞の感受性が異なるため、修復能は異なる。
B 放射線による特異的なDNA損傷は存在しない・・・放射線だけが作るDNA損傷はない。
C X線とγ線では、DNA損傷の種類が異なる・・・どちらも光子であり、できるDNA損傷は同じである。
D DNA損傷修復能に性別による違いは認められない・・・性別による違いはない。

したがって解答は 2 となる。

問5

活性酵素に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A 酸素分子はフリーラジカルである。

B 酸素分子が2個電子還元されると過酸化水素が生成される。

C 過酸化水素はSODにより水分子と酸素分子になる。

D OHラジカルのグアニンとの反応はアデニンとの反応性より小さい。

1 AとB 2 AとC 3 BとC 4 BとD 5 CとD

解答

活性酸素とは大気中に含まれる酸素分子がより反応性の高い化合物に変化したものの総称である。
O2*・・・①スーパーオキシドアニオンラジカルといい、酵素との反応で過酸化水素ができる。②水和電子と酸素との反応でできる。
③ 1電子還元でスーパーオキシドラジカルに、2電子還元で過酸化水素になる。
HO*・・・ヒドロキシラジカルといい、グアニンの C-H の部分を C-OH に変化させる。
他にも H2O2の過酸化水素、1O2の一重項酸素、HO2*のヒドロペルオキシラジカルがある。
この活性酸素の反応を防ぐ役割をするのが抗酸化酵素である・・・カタラーゼ、スーパーオキシドディスムターゼ、ペルオキシターゼなどが無害化する酵素である。
カタラーゼ・・・H2O2による細胞障害を消失させる。この酵素は体内に存在する。
スーパーオキシドディスムターゼ・・・スーパーオキシドアニオンラジカルO2*による細胞障害を消失させる。
A 酸素分子はフリーラジカルである・・・正しい
B 酸素分子が2個電子還元されると過酸化水素が生成される・・・正しい
C 過酸化水素はSODにより水分子と酸素分子になる・・・SODはスーパーオキシドディスムターゼのことでO2*による細胞障害を消失させる。よって誤り。
D OHラジカルのグアニンとの反応はアデニンとの反応性より小さい・・・誤り

したがって解答は 1 となる。

問6

培養細胞の線量ー生存率曲線に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A α線よりγ線の方が傾きが急になる。

B 24度で照射すると、37度で照射した場合より傾きは急になる。

C 一般に、線量率を上げると傾きは急になる。

D 10MeVの中性子よりも500keVの中性子で照射した方が傾きは急になる。

1 AとB 2 AとC 3 BとC 4 BとD 5 CとD

解答

A α線よりγ線の方が傾きが急になる・・・α線の方が傾きは急である。
B 24度で照射すると、37度で照射した場合より傾きは急になる・・・低温の方が感受性が低いため傾きは緩やかである。
C 一般に、線量率を上げると傾きは急になる・・・正しい
D 10MeVの中性子よりも500keVの中性子で照射した方が傾きは急になる・・・正しい

したがって解答は 5 となる。

問7

放射線による細胞死に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A リンパ球は1Gy以下の線量でアポトーシスを起こす。

B 心筋細胞は、主に分裂死を起こす。

C アポトーシスでは巨細胞となった後に細胞死を起こす。

D アポトーシスではDNAの断片化が認められる。

1 AとB 2 AとC 3 AとD 4 BとC 5 BとD

解答

A リンパ球は1Gy以下の線量でアポトーシスを起こす・・・リンパ球減少しきい値は0.25Gyで間期死を起こし、アポトーシスと考えられる。
B 心筋細胞は、主に分裂死を起こす・・・心筋細胞は細胞分裂しない。
C、Dに書かれているアポトーシスとは能動的・生理的な細胞死で細胞の縮小、核濃縮、核の断片化・核内クロマチンの凝縮・細胞の分断化、アポトーシス小体の形成
この他にミトコンドリアの形態的変化や数の減少、紡錘体の大きさの減少、中心体の増加がある。これよりDが正しいということになる。

したがって解答は 3 となる。

問8

放射線による染色体異常に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A G0期に照射された場合の異常は主に染色体型である。

B 不安定型異常は被ばく直後の線量推定に用いられる。

C 環状染色体を持つ細胞は正常な分裂ができない。

D 姉妹染色分体交換が起こっても、遺伝情報は変化しない。

1 ABCのみ 2 ABDのみ 3 ACDのみ 4 BCDのみ 5 ABCDのみ

解答

細胞周期というものがありG1期 → S期 → G2期 → M期 といった周期になる。G0期というのはG1期に長く留まっている時期をいう。このG0期に照射された場合主に染色体型異常となり、1対の染色分体の同じ位置に異常が認められることをいう。また、G1期の被ばくにより2動原体染色体が出現する。G2期に照射されると染色分体異常が起こり、G2ブロックと呼ばれる分裂遅延もおこる。この分裂遅延はタンパク質の合成阻害が起こるため起きる現象である。
染色体異常で起こる姉妹染色分体は、DNA複製後にできる同じ遺伝情報を持つ2本の染色分体であるので交換が起こっても遺伝情報は変化しない。染色体異常には安定型と不安定型とがある。

安定型・・・欠失、逆位、転座。

不安定型・・・早期に消失する環状染色体、2動原体染色体がある。
この問題はすべて正しいので解答は 5 となる。

問9

酸素効果に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A 酸素の存在により生物作用が増強されることを指す。

B 低LET放射線に比べて高LET放射線による照射の場合の方が顕著である。

C 酸素効果の程度を表わす指標としてOERが用いられる。

D 酸素がDNA修復を阻害する結果として生ずる。

1 AとB 2 AとC 3 BとC 4 BとD 5 CとD

解答

酸素効果とは、組織内の酸素分圧が放射線効果に影響を与えることをいい、酸素存在下での放射線効果は、無酸素下での放射線効果に比べて大きい。これは、酸素分子が電子親和性が大きく、電子を取り込んでスーパーオキシドという反応に富むラジカルを産生するためである。同じ生物効果を得るのに必要な無酸素下での線量と酸素存在下での線量の比を酸素増感比(OER)という。
酸素増感比 = 無酸素下である効果を得るのに必要な線量/酸素存在下で同じ効果を得るのに必要な線量
OERは酸素分圧の上昇に連れて大きくなるが、酸素分圧が20mmHgを超えるとほぼ一定となる。低LET放射線では2.5~3程度であるが高LET放射線では酸素効果は小さい。

したがって解答は 2 となる。

問10

哺乳動物の全身被ばく後の骨髄死に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A 被ばく後2,3日以内に死に至る。

B 速中性子被ばくの場合は、γ線被ばくよりも低い線量でみられる。

C マウスではヒトの場合よりも低い線量でみられる。

D 半致死線量程度の被ばくの場合に見られる。

1 AとB 2 AとC 3 BとC 4 BとD 5 CとD

解答

骨髄死・・・1Gyの被ばくを受けると、10%程度の人に悪心、嘔吐などが現れる。同時に食欲不振、全身倦怠感、めまいなどの症状も現れることから、放射性宿酔と呼ばれる。1.5Gyが死亡のしきい線量であり、造血臓器の症状が主で死亡するため、骨髄死または造血死と呼ばれる。3~5Gyで被ばくした人の半数が死亡し、7~10Gyでは被ばくした人のほぼ全数が死亡する。およそ60日後に現れはじめる。
A 被ばく後2,3日以内に死に至る・・・60日後に出現しはじめるため誤り。
B 速中性子被ばくの場合は、γ線被ばくよりも低い線量でみられる・・・RBE(生物学的効果比)はγ線より速中性子の方が大きいためγ線より低い線量でなるため正しい
C マウスではヒトの場合よりも低い線量でみられる・・・ヒトの方が感受性が高いため誤り
D 半致死線量程度の被ばくの場合に見られる・・・半致死線量は3~5Gyで骨髄死は1.5Gyと少し幅はあるが、3~5Gy照射されると、骨髄死も起こるので正しいといえる
したがって解答は 4 となる。

問11

X線による急性被ばく後の障害と当該組織・臓器におけるしきい線量の関係として、正しいものの組み合わせはどれか。

A 水晶体混濁 ー 10~15Gy(眼)

B 女性の永久不妊 ー 15~20Gy(卵巣)

C 男性の一時的不妊 ー 1.0~1.5Gy(精巣)

D 男性の永久不妊 ー 3.5~6.0Gy(精巣)

1 ACDのみ 2 ABのみ 3 BCのみ 4 Dのみ 5 ABCDすべて

解答

水晶体での一回照射の場合のしきい線量は、水晶体混濁で2Gy、白内障で5Gy。慢性被ばくの場合では水晶体混濁が5Gy、白内障で8Gyとされている。
男性の一時的不妊は0.15Gy、永久不妊は3.5~6Gyとされている。
女性の一時的不妊は0.65~1.5Gy、永久不妊は2.5~6Gyとされている。

したがって解答は 4 となる。

問12

皮膚のX線被ばくに関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A 線量限度は確定的影響に基づいてる。

B 幹細胞は障害の回復に関与しない。

C 皮膚の等価線量には1cm線量当量を用いる。

D 組織荷重係数(ICRP1990年勧告)は0.01である。

1 AとB 2 AとC 3 AとD 4 BとC 5 BとD

解答

A 線量限度は確定的影響に基づいてる・・・500mSv/年の等価線量は確定的影響の防止を意図しているので正しい。
B 幹細胞は障害の回復に関与しない・・・基底細胞は幹細胞でありその回復が重要であるため誤り。
C 皮膚の等価線量には1cm線量当量を用いる・・・皮膚は70μm線量当量が用いられるので誤り。
D 組織荷重係数(ICRP1990年勧告)は0.01である・・・骨表面とともに0.01の組織荷重係数の値が与えられている。

したがって解答は 3 となる。

問13

組織荷重係数(ICRP1990年勧告)に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A 低線量被ばくによる確率的影響を評価するための係数である。

B 吸収線量に組織荷重係数を乗ずることにより、等価線量が求められる。

C 線量率に関わらず、臓器・組織ごとに値が定められている。

D 放射線の種類に関わらず、臓器・組織ごとに値が定められている。

1 ACDのみ 2 ABのみ 3 BCのみ 4 Dのみ 5 ABCDすべて

解答

A 低線量被ばくによる確率的影響を評価するための係数である・・・正しい
B 吸収線量に組織荷重係数を乗ずることにより、等価線量が求められる・・・等価線量は吸収線量に放射線荷重係数を乗じるため誤り。
C 線量率に関わらず、臓器・組織ごとに値が定められている・・・正しい
D 放射線の種類に関わらず、臓器・組織ごとに値が定められている・・・正しい

したがって解答は 1 となる。

問14

皮膚の急性X線被ばくによる影響に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A 紅斑に対するしきい値は約3~5Gyである。

B 乾性落屑は被ばく後約3週間で発症する。

C 湿性落屑のしきい値は約20Gyである。

D 50Gy以上の被ばくで壊死が起こる。

1 ABCのみ 2 ABDのみ 3 ACDのみ 4 BCDのみ 5 ABCDのみ

解答 皮膚の急性X線被ばくによる影響を下図に示す。下図より解答は 5 となる。

3Gy以上 脱毛 被ばく後2~3週間で現れ、10Gyの被ばくでは一過性の紅斑が現れて、数時間以内で認められる
3~6Gy 紅斑、色素沈着 被ばく後2~3週間で現れ、10Gyの被ばくでは一過性の紅斑が現れて、数時間以内で認められる
7~8Gy 水疱、びらん
10Gy以上 潰瘍形成 15~20Gyで湿性落屑が起きる
20Gy以上 難治性潰瘍 15~20Gyで湿性落屑が起きる
50Gy 壊死

また乾性落屑は基底細胞が減少し皮膚が角質化することにより、被ばく後3~6週間で起こる。

問15

放射線による細胞の適応応答に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A 0.2Gy程度以下の線量域で認められる。

B 照射後1~2ヵ月で認められる。

C リンパ球の染色体異常に関して認められている。

D 事前照射により、その後の照射に対する抵抗性を獲得する現象をいう。

1 ABCのみ 2 ABDのみ 3 ACDのみ 4 BCDのみ 5 ABCDのみ

解答

適応応答とは事前照射により、その後の照射に対する抵抗性を獲得する現象をいう。
0.2Gy程度以下の線量域で認められるため、リンパ球の染色体異常に関して認められている。実験結果としてトリチウムを含む培養液でリンパ球を培養した後0.15GyのX線を照射したところ、染色体異常の発生頻度がコントロールの約1/3となった。
B 照射後1~2ヵ月で認められる・・・事前照射から大線量照射までの時間間隔は、6時間、12時間というオーダーであるので誤りとなる。
したがって解答は 3 となる。

問16

原爆被爆者における、がんの発生と死亡に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A 白血病の発病までの潜伏期は、被ばく線量が大きいほど長くなる。

B 胃がんの発生に関する過剰絶対リスクは、白血病と比較して高い。

C 胃がんの発生に関する過剰相対リスクは、白血病と比較して低い。

D 甲状腺がんによる死亡に関する過剰相対リスクは、白血病と比較して高い。

1 ACDのみ 2 ABのみ 3 BCのみ 4 Dのみ 5 ABCDすべて

解答

Aは一般に被ばく線量が大きいと潜伏期間が短くなるため誤りとなる。被爆集団の発生率からコントロール集団の発生率を差し引いたものを過剰絶対リスクといい、被爆集団の発生率をコントロール集団の発生率で割ったものを相対リスク、またそこから自然発生分である1を差し引いたものを過剰相対リスクという。単位線量あたりの発生数(絶対リスク)は胃がんの方が白血病より大きい。しかし、自然発生数は胃がんに比べて白血病は圧倒的に少ない。このため、胃がん以外の固形がんを含めて相対リスクは白血病が最も高くなる。

したがって解答は 3 となる。

問17

放射線による皮膚がんの発生に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A 紫外線曝露によりリスクが高くなる。

B 人種により50倍程度の開きがある。

C 最も高頻度に発生するのは悪性黒色腫である。

D ICRP1990年勧告によると皮膚がんの致死割合は10%程度である。

1 AとB 2 AとC 3 AとD 4 BとC 5 BとD

解答

A 紫外線曝露によりリスクが高くなる・・・紫外線は、基底細胞がん、有棘細胞がん、悪性黒色腫
などを誘発するが、最も代表的なものは基底細胞がんである。皮膚がん自体のリスクは高まるためこれは正しい。
B 人種により50倍程度の開きがある・・・色素が防護効果をもつため、黒人の方が白人に比べてリスクが低いため正しい。
C 最も高頻度に発生するのは悪性黒色腫である・・・最も高頻度で出現するのは基底細胞がんである。
D ICRP1990年勧告によると皮膚がんの致死割合は10%程度である・・・おおよそ0.2%とされている。

したがって解答は 1 となる。

問18

放射線発がんに関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A 中性子線ではエネルギーによらずリスクは一定である。

B 甲状腺がんのリスクは男性の方が高い。

C 白血病では被ばく時年齢が低いほど潜伏期は短くなる。

D 線量率による影響を受ける。

1 AとB 2 AとC 3 AとD 4 BとC 5 BとD

解答

A 放射線荷重係数は中性子のエネルギーによって異なるため誤りとなる。
B 女性の方が自然発生の甲状腺がんが多く、放射線誘発がんも多いとされている。
C 白血病では被ばく時年齢が低いほど潜伏期は短くなる・・・これは正しい。ただし、固形がんはがんの好発年齢を迎えて発生するので若年被ばくの方が潜伏期は長くなる。
D 線量率による影響を受ける。・・・これは線量・線量率効果が考慮されている。線量・線量率効果とは高線量・高線量率データを
低線量・低線量率に外挿するための係数である。

したがって解答は 5 となる。

問19

確率的影響と確定的影響に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A 晩発障害に確定的影響はない。

B 早期障害には確率的影響はない。

C 遺伝的影響は確率的影響である。

D 不妊は確定的影響である。

1 ABCのみ 2 ABDのみ 3 ACDのみ 4 BCDのみ 5 ABCDのみ

解答

A 晩発障害に確定的影響はない・・・白内障は晩発障害である確定的影響であるため、この解答は誤り。
B 早期障害には確率的影響はない・・・確率的影響はがんと遺伝的影響があり、どちらも発生には時間を要するのでこの解答は正しい。
C 遺伝的影響は確率的影響である・・・正しい。
D 不妊は確定的影響である・・・正しい。

したがって解答は 4 となる。

問20

放射線障害のしきい値に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A 同じ障害であれば、放射線の種類によらず一定の値をとる。

B 確定的影響で見られる。

C 線量率が異なっても変動しない。

D 発生・成長の時期によって大きく変動する。

1 AとB 2 AとC 3 AとD 4 BとC 5 BとD

解答

A 同じ障害であれば、放射線の種類によらず一定の値をとる・・・線質にによる違いがあるため誤りとなる。
B 確定的影響で見られる・・確定的影響にはしきい値があり、しきい値はある割合以上の細胞が損傷を受けたときに症状が生じる。よってこの解答は正しい。
C 線量率が異なっても変動しない・・・低線量率では、しきい値は大きくなる。
D 発生・成長の時期によって大きく変動する・・・例えば、成長期にある子供の骨は放射線感受性が高いためこの解答も正しい。

したがって解答は 4 となる。

問21

自然放射線源による内部被ばくに関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A 世界平均では、内部被ばく線量は外部被ばく線量よりも大きい。

B ラドン及びその娘核種による肺がんの発生では喫煙との相乗効果が認められる。

C 呼吸による経路で被ばく線量への寄与が最も大きいのはラドン及びその娘核種である。

D 経口摂取物中に含まれる核種で被ばく線量への寄与が最も大きいのは 14C である。

1 ABCのみ 2 ABDのみ 3 ACDのみ 4 BCDのみ 5 ABCDのみ

解答

A 世界平均では、内部被ばく線量は外部被ばく線量よりも大きい・・・ラドンによる肺の内部被ばくが大きく世界平均では自然放射線被ばくの約半分を占める。よってこの解答は正しい。
B ラドン及びその娘核種による肺がんの発生では喫煙との相乗効果が認められる・・・ラドンと喫煙には相乗効果が確認されており、正しい。
C 呼吸による経路で被ばく線量への寄与が最も大きいのはラドン及びその娘核種である・・・ラドンによる肺の内部被ばくが大きいため正しい。
D 経口摂取物中に含まれる核種で被ばく線量への寄与が最も大きいのは 14C である・・・経口摂取では 40K からの寄与が最大である。よって誤りである。
したがって解答は 1 となる。

問22

血液中に入ったとき、放射性コロイドとなる核種がある。この場合、放射性コロイドが沈着する主な組織の組み合わせとして正しいものは、次のうちどれか。

1 脳と肝臓

2 生殖腺と脾臓

3 骨と膵臓

4 肺と甲状腺

5 肝臓と脾臓

解答

遷移元素は体内に取り込まれるとコロイドを形成し、細網内皮系(肝臓、脾臓、胸腺、骨髄など)
に蓄積する。したがって解答は 5 となる。

問23

環境中に放出されたとき、サブマージョンを考慮しなければならない放射性核種は次のうちどれか。

1 32P

2 59Fe

3 85Kr

4 90Sr

5 137Cs

解答 85Krは不活性気体であり、サブマージョンを形成する。したがって解答は 3 となる。

問24

組織荷重係数(ICRP1990年勧告)に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A 遺伝的影響も対象にしている。

B 男女で同じ係数が用いられる。

C 職業人と一般公衆では係数は異なる。

D 非致死がんも対象にしている。

1 ABCのみ 2 ABDのみ 3 ACDのみ 4 BCDのみ 5 ABCDのみ

解答

A 遺伝的影響も対象にしている・・・組織荷重係数は確率的影響に関与するためこれは正しい。
B 男女で同じ係数が用いられる・・・男女平均の値として示されている。
C 職業人と一般公衆では係数は異なる・・・同じ値を用いるため誤りとなる。
D 非致死がんも対象にしている・・・ 非致死がんや寿命の損失など様々な損害を考慮して決められている。

したがって解答は 2 となる。

問25

放射線白内障に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A 同一吸収線量では、γ線に比べ速中性子線で発生しやすい。

B しきい値が存在する。

C 線量率効果は認められない。

D 潜伏期は認められない。

1 AとB 2 AとC 3 AとD 4 BとC 5 BとD

解答

A 同一吸収線量では、γ線に比べ速中性子線で発生しやすい・・・中性子の方がRBEが大きいため正しい。
B しきい値が存在する・・・確定的影響なのでしきい値は存在する。よって正しい。
C 線量率効果は認められない・・・認められる。急性被ばくで 5Gy。慢性被ばくで 8Gyとされている。したがって誤り。
D 潜伏期は認められない・・・晩発性影響なので潜伏期は存在する。よって誤りである。

したがって解答は 1 となる。

問26

放射線にによる遺伝的影響に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A 遺伝的影響の重篤度は線量に依存しない。

B 原爆被爆者の調査から、多くの遺伝性疾患の増加が報告されている。

C 遺伝的影響リスク推定の直接法では「倍加線量」の概念を用いる。

D 遺伝的影響は倍加線量が大きいほど起こりにくい。

1 ABCのみ 2 ABのみ 3 ADのみ 4 CDのみ 5 BCDのみ

解答 A 下の図より正しいことがわかる。

種類 しきい値 線量増加により変化するもの
確率的影響 存在しない 発生頻度 がん、遺伝的影響 線量に対して発生頻度は変わるが、重篤度は変わらない
確定的影響 存在する 症状の重篤度 白内障、脱毛など 線量に対して発生頻度、重篤度ともに変化する

B 下の表より誤りとなる

原爆被爆者の疫学調査では

  • 発がんの増加は認められる臓器は胃、肺、白血病、肝、乳。認められていない臓器は膵、直腸、胆嚢、子宮、前立腺、腎、喉頭
  • ヒトでは遺伝的影響の増加は有意でない
  • 組織荷重係数の大きさはがんの感受性を表している
  • 組織荷重係数は低線量被ばくによる確率的影響を評価する
  • がんは確率的影響で晩発影響
  • 被ばくと悪性度は相関関係は認められない
  • 器官形成期の被ばくの影響で小頭症が胎児奇形で唯一確認されている。その他に精神遅滞、低身長もあげられる

C 倍加線量を用いる方法は、間接法と呼ばれるので誤りとなる

D 倍加線量は一定量の影響を起こすために必要な線量であるから、それが大きいということは起こりにくいということを表わすため正しい

したがって解答は 3 となる。

問27

放射線に高い感受性を示す遺伝病に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A 免疫異常を示す場合が多い。

B 発がんの頻度が高い。

C DNA修復に異常をもつ場合が多い。

D 日本人には、毛細血管拡張性運動失調症の患者はいない。

1 ABCのみ 2 ABDのみ 3 ACDのみ 4 BCDのみ 5 ABCDのみ

解答

A 免疫異常を示す場合が多い・・・リンパ球が正常に機能しなくなるため、免疫不全が起こるため正しい
B 発がんの頻度が高い・・・細胞周期が止まらないため、DNA修復が機能せず、発がん頻度が高気なるため正しい
C DNA修復に異常をもつ場合が多い・・・これも正しい

D 日本人には、毛細血管拡張性運動失調症の患者はいない・・・日本人における発生例が報告されているため誤りとなる。したがって解答は 1 となる。る

問28

低LET放射線と比較した高LET放射線の特徴に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A 線量率効果が小さい。

B 細胞周期による影響が小さい。

C 放射線防護剤や増感剤による修復効果が大きい。

D DNA修復能に依存する致死感受性の違いが大きい。

1 AとB 2 AとC 3 AとD 4 BとC 5 BとD

解答

A 線量率効果が小さい・・・正しい。高LET放射線では亜致死損傷回復が少ないためである。
B 細胞周期による影響が小さい・・・正しい。

C 放射線防護剤や増感剤による修復効果が大きい・・・防護剤、増感剤の効果は、高LET放射線で小さいので誤りとなる。
D DNA修復能に依存する致死感受性の違いが大きい・・・高LET放射線の影響は、様々な照射条件による影響の違いは小さいため誤りとなる。
したがって解答は 1 となる。

問29

RBEに関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A LETの増加とともに増加する。

B 基準の放射線として中性子線が用いられる。

C 線量率によって異なる。

D 生物学的指標により異なる。

E 酸素濃度による影響を受けない。

1 AとB 2 AとE 3 BとC 4 CとD 5 DとE

解答

A LETの増加とともに増加する・・・100keV/μm以上では減少するため誤りとなる。
B 基準の放射線として中性子線が用いられる・・・基準放射線はX線やγ線が用いられるため、誤りとなる。
C 線量率によって異なる・・・線量率や酸素濃度などの照射条件によってもRBEは変化し、注目する指標によってもRBE値は異なるため正しい。
D 生物学的指標により異なる・・・正しい
E 酸素濃度による影響を受けない・・・誤り

したがって解答は 4 となる。

問30

線量率効果に関する次の記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

A 線量・線量率効果係数は、低線量被ばくの影響評価に用いられる。

B ICRP1990年勧告では、線量・線量率効果係数を2としている。

C 線量率が同じなら、低線量率被ばくの影響は高線量率被ばくに比べて大きい。

D 線量率効果は亜致死損傷(SLD)回復による。

1 ABCのみ 2 ABDのみ 3 ACDのみ 4 BCDのみ 5 ABCDのみ

解答

A 線量・線量率効果係数は、低線量被ばくの影響評価に用いられる・・・発がんの確率係数の算出の際に用いられる係数であり、正しい。
B ICRP1990年勧告では、線量・線量率効果係数を2としている・・・安全側の値として 2 を採用しているため正しい。
C 線量率が同じなら、低線量率被ばくの影響は高線量率被ばくに比べて大きい・・・低線量率被ばくの方が影響は小さいため誤りとなる。
D 線量率効果は亜致死損傷(SLD)回復による・・・線量率効果は、時間をおくことにより亜致死損傷からの回復があることから説明されるため正しい。
したがって解答は 2 となる。

 

アポトーシス細胞について

アポトーシス細胞では CAD(カスパーぜ活性化DNase)の阻害因子(ICAD)が分解され、活性化した CAD が DNA をヌクレアーゼ単位で切断する。そのため 200bP の倍数の断片化が観察される。細胞膜の脂質二重層のリン脂質は、細胞質側と細胞外側とでリン脂質の種類(組成)が異なっている。ホスファチジルセリン(PS)、ホスファチジルエタノールアミン(PE)は、アミノリン脂質 トランスロカーゼによって、ATPのエネルギーを使って細胞外側の PS、PE 分子を細胞質側に移動させている。これによって、細胞膜リン脂質の非対称性が維持されている。アポトーシスの進行に伴い、この反応が停止すると、PS が細胞表面に露出する。細胞表面の PS は、マクロファージ細胞の内容物を周囲に分散することなく処理される。

 

① アポトーシス細胞は核や細胞がちぎれてアポトーシス小体を形成する。

② アポトーシスで死んだ細胞はマクロファージによって処理される。

③ 腫瘍壊死因子(TNFα)はアポトーシスを誘導する作用がある。

④ アポトーシス細胞では細胞膜リン脂質のホスファチジルセリン(PS)が露出する。

⑤ アポトーシス細胞では、ミトコンドリアのミトクロムCが細胞膜に漏出ことで膜電位が低下する。

⑥ アポトーシスが起こる過程でカスパーゼと呼ばれる一群のタンパク質分解酵素が連鎖反応を引き起こす。

⑦ マクロファージはホスファチジルセリン(PS)を認識してアポトーシス細胞を貪食する。

造血細胞について

造血は胎児期では主に肝臓で行われるが、出生後は主に骨髄で行われ、白血球、赤血球、血小板等の血液細胞を生産している。白血球が減少すると免疫機能が低下する。赤血球の減少は、貧血をおこし、 血小板が減少すると血液が凝固しにくくなる。骨髄では造血幹細胞から種々の血液細胞が生産される。幼児期には造血が多く、骨髄は赤色を呈することから赤色骨髄と呼ばれ、 放射線による障害のリスクは大きい。しかし、高齢者では加齢によりその機能は低下し、脂肪細胞が増えていく。このような骨髄はその外観から黄色と呼ばれる。

造血細胞由来の腫瘍は広義では白血球と呼ばれ、原爆被爆者では発生の潜伏期は2〜3年、ピークは被爆後6〜7年である。被爆時年齢が若いほど初期の 死亡リスクは高く、リスク減少は急激である。一方、被爆時年齢の高い者は初期の死亡リスクは低く、その減少傾向は緩やかである。線量反応関係は2Gy以下では直線2次(LQ)モデル が最も良い適合を示す。病型別では慢性リンパ性白血球発生のリスクの増加は認められていない。

細胞分裂の複製

細胞は、DNAの複製と細胞分裂を繰り返しながら増殖する。これを細胞周期と呼び、DNA複製の時期をS期、細胞分裂の時期をM期と呼ぶ。 細胞分裂の時期には、DNAが染色体という特徴的な構造をとるので、形態的に区別することができる。S期の細胞は、形態的に区別することは困難であるが、 DNAの前駆体であるチミジンの取り込みによって知ることができる。また、S期の後、M期の前の時期をG2期、M期の後、 S期の前をG1期と呼ぶ。細胞周期の進行が停止し、増殖していない細胞はG1期の特定の時期にとどまっていると考えられており、これをG0期と呼ぶことがある。 細胞周期をそろえた培養細胞の各時期に放射線を照射し、その後の生存率を解析することにより、放射線感受性の細胞周期依存性を調べることができる。一般的に細胞はM期で照射した場合に最も高い感受性を示す。また、G1期の後半からS期への移行期も高い感受性を示す。 これに対し、S期後半の細胞が最も高い抵抗性を示す。

増殖している細胞に放射線照射をすると、細胞周期の進行が一時的に停滞する。この細胞周期の停滞には、DNA損傷を基点とする細胞内情報伝達系の関与が知られており、がん抑制タンパク質としても知られるp53や、 ヒトの放射線感受性遺伝病である毛細血管拡張性運動失調症のタンパク質として知られるATMなどが重要な役割を果たしている。 毛細血管拡張性運動失調症の細胞では放射線感受性と照射後の細胞周期の停滞の両方に異常が認められることから、放射線感受性と細胞周期の進行が深く関わっていることが示唆される。 照射後細胞を一時的に、増殖を抑制するような環境におくことによって致死効果が軽減されるPLD回復と呼ばれる現象もこのことを示している。





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