水溶液中の放射性同位体の分離について

1 キレート抽出・・・オキシン、ジチゾン、クペロンのようなキレート剤は金属とキレート化合物をつくる。これらの化合物の多くは有機溶媒に溶け、水に溶けないのでキレート抽出される。化学においてキレートとは複数の 配位座を持つ配位子による金属イオンへの配位結合をいう。

2 イオン会合体抽出・・・3つの型がある。金属イオンが大きな有機の基を持つイオンと結合するか、あるいは大きいイオンと会合するような過程を経るもの。ハロゲン、チオシアミン酸、硝酸のイオンなどとアルコール、エーテル、ケトンおよびエステル のような酵素を含んでいる有機化合物とが金属イオンに配位している水分子を置換して抽出できる化学種を生ずる過程を経るもの。金属イオンが高分子の塩になって有機溶媒に溶けているもの。 Co,CU,Zn はクロロ錯体を形成 するが、有機溶媒には抽出されない。Co はイオン交換樹脂にて分離する。またこの Co は中性子を照射することで核反応がおきて、[60Co]2+ として水溶液中に存在する。

標識化合物

化合物の一部または全部の元素が放射性同位体と置き換えられたものをいう。標識の位置によって特定標識化合物、名目標識化合物、全般標識化合物、均一標識化合物がある。

特定標識化合物・・・特定の位置の原子だけが標識される。[1-14C]チミン、[6-3H]ウラシルのように標識位置を明記している。

名目標識化合物・・・特定の位置の大部分が標識されているが、その他の位置の原子も標識され分布比が明確ではない。[9-10-3H(N)]オレイン酸のようにN-を付ける。

均一標識化合物・・・全ての位置の原子が均一に標識されている。[U-14C]のようにU-を付ける。

全般標識化合物・・・全ての位置の原子が全般的に標識されているが分布が均一ではなく分布比も明確ではない。[G-14C]メチオニンのようにG-を付ける。

標識化合物の保管方法は、① 比放射能を低くする。② 放射能の濃度を低くする。③ 少量ずつ分けて保管する。④ 強いエネルギーのβ放出体やγ放出体などとは一緒に置かない。⑤ 有機溶液はラジカルスカベンジャー を加えて加水分解を防ぐ。ラジカルスカベンジャーはエタノールやベンジルアルコールを加えて約 2℃ で保管する。

セリウム線量計での吸収線量の求め方

例題 硫酸セリウム(Ⅳ)の硫酸酸性水溶液 10g に 60Co からγ線を 1時間照射したところ、1.0 × 10^(-5) のCe(Ⅲ)が生成した。この反応の G値 を 2.5 とした時の吸収線量はいくらか。ただしセリウムの原子量は 140 とする。

吸収線量 D = N/G値 × 100 ここで N = (1.0×10^(-5))/140 × 6.0 × 10^(23) したがって、D = (1.0×10^(-5))/140 × 6.0 × 10^(23) × 100/2.5 × 1.6 × 10^(-19) = 0.0274 J/g = 27.4 J/Kg

 

また下記のサイトに私がまとめた資料を示しております。

第1種放射線取扱主任者まとめ集

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